ドラマ『アンナチュラル』第4話ネタバレ感想。誰のために働くのか。何のために働くのか。

アンナチュラル第4話

ドラマ『アンナチュラル』第4話についてレビューしていきます。

 

 

ドラマ『アンナチュラル』第4話のあらすじ

 

Unnatural Death #4 誰がために働く

ある日、ミコト(石原さとみ)の母であり、弁護士の夏代(薬師丸ひろ子)がUDIに解剖の依頼にやってきた。バイク事故によって、若くして亡くなった佐野(坪倉由幸)の死因を究明してほしいという。
佐野には妻と子供が2人いたが、バイクの任意保険が切れていた上に生命保険にも加入していなかった。子供2人を抱えて途方に暮れる妻・可奈子(戸田菜穂)を助けるべく、夏代がUDIに連れてきたのだ。

佐野が事故を起こした原因として考えられるのは3つ。
①佐野が勤めていた工場の長時間労働による過労
②乗っていたバイクの修理ミス
③かかりつけ医師による病気の見落とし
死因次第で責任の所在が変わるため、死因究明は遺された家族にとっては重要な問題となる。また、疑いをかけられた勤め先の工場長、バイク屋の店長、病院の弁護士がUDIにやってきて、醜い責任の押し付け合いをし始める。
中立公正な立場にあるミコトたちは解剖に取り掛かるが、佐野の意外な死因を発見してしまうことに…。果たして、UDIは遺された家族を救うことができるのか?!

その一方、UDIに『お前のしたことは消えない、裁きを受けろ』と書かれた脅迫状が届く。中堂(井浦新)は自分に宛てられたものだと言うが…。
葬儀屋の木林(竜星涼)を使って怪しい動きをしている中堂の秘密がついに明らかになる…!?

 

 

以下、ネタバレありの感想レビューです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラマ『アンナチュラル』第4話の感想

 

第4話は、バイク事故の原因を究明することで責任の所在を明らかにすることが命題になります。

冒頭でバイク事故による死の原因として3つの可能性が提示されます。

 

死の原因として提示される3つの可能性

 

  1. 佐野が勤めていた工場の長時間労働による過労死
  2. 乗っていたバイクの修理ミスによる事故死
  3. かかりつけ医師による病気の見落としによる病死

 

ですが、ミコトたちの調査によって事故の真相としてこの3つの可能性は否定されることになります。

死の直接的な原因は実際に亡くなった日よりも1ヶ月前に起きた事故であることが明かされ、長時間労働を強要していた社長こそが真の悪として描かれます。

そして、当初敵として描かれていた工場長をはじめとする佐野の職場の人間たちもまた、「不条理」の被害者だったという流れに持っていきます。

同僚の死と向き合い、立ち上がることで「働くこと」の意味を見出す第4話のテーマを包括するような展開になっています。

また、同僚たちが「味方」になるという展開にすることで、死の真実がなかったことにされ絶望の縁にいた被害者の息子佑に対し「生きること」を諦めさせない「希望」を成立させる巧みな構成になっています。

 

六郎の役割

 

窪田正孝が演じる久部六郎というキャラクターについて考えてみたいと思います。

「法医学」という題材は、通常の医療ドラマ・刑事ドラマ以上に専門性が高く、視聴者にとっては馴染みのない分野になります。

ミコトをはじめとするUDIの面々は「法医学」の専門家なので、知識レベルが視聴者に近い「説明される」キャラクターとして六郎の存在が必要になります。

また、同時に単純な知識という次元を超えた「法医学」の意義を視聴者と並走して学んでいく役割も担っています。

六郎は、「法医学」の世界を外から眺めるキャラクターとしての重要な役割があります。

 

六郎のキャラクター造形として巧いなと感じるのは

頼りないけど親しみやすいキャラクターでありながら、実は調査のためにUDIに潜り込んでいる「裏切り者」という二面性を与えていることです。

様々な事件を経験し、UDIのメンバーと関わる中で「法医学」という仕事の意義を理解し成長していく共感性のあるキャラクターであると同時に、「裏切り者」として物語に緊張感を与えるキャラクターでもあるのです。

この4話以降、週刊ジャーナルのネズミとしてUDIに潜入する六郎の後ろめたさがだんだんと強調されていきます。

 

 

ドラマ『アンナチュラル』第4話のまとめ

 

法医学の力で「死者」の家族の未来と「生きる」ために立ち上がった工場の人々の未来を救う展開は、これまでのエピソード以上に「死の謎を解き明かすことで、未来を生きなければならない人を救う」というシリーズを通じたテーマが色濃く出ていました。

また、第4話終盤ではシリーズ最大の謎であり、中堂が追いかける「赤い金魚」にも触れられます。

 

さて、次はシリーズ上非常に重要な意味を持つ第5話のレビューです。